イタリアワインの顔とも言える「キャンティ」。トスカーナ州のシエナを中心とする幅広い地域で造られていますが、特に中心部の伝統的な地域だけが「キャンティ・クラシコ」と呼ばれています。
土着品種サンジョヴェーゼを主体とし、美しい酸が際立ち、イタリアらしい朗らかなキャラクターが親しみやすい魅力を持った赤ワインです。
キャンティは、中世から生産されていましたが、19世紀、ベッティーノ・リカーゾリ男爵がサンジョヴェーゼに白ブドウを含む他の品種を加えた混醸率を考案。飲みやすくなったキャンティは国外への輸出が急増し、国際的に広まり、まさにキャンティと言う名が付いていれば売れるという時代となりました。その結果、安い価格で品質の低いキャンティが多く出回ってしまったため、一部の生産者がキャンティ・クラシコの組合を結成し、1996年にはキャンティD.O.C.Gから独立しました。
今でもキャンティ・クラシコの生産者たちの品質に対するこだわりは強く、伝統的でエレガントなスタイルから、凝縮感の強いモダンなスタイルまで、切磋琢磨しながら素晴らしいワインを造り続けています。